先日、浄瑠璃寺に行ってきました。
天気も良く、桜も満開。
マスクを外して大きく空気を吸い込みたいですが、生憎この季節は花粉症でマスク必須の事態になっています。
照りのあるおおらかな瓦屋根。
のし瓦や鬼瓦も2段になって照りを強調させていたり、2段の垂木も上の垂木はテーパーを取って見付けを小さくしているねと建築の諸先輩が話されていて勉強になります。
山を背負うような伽藍配置になっています。
阿弥陀堂の内部への入り口は山沿いに裏からぐるりと入り込むような動線となっています。
内部は写真撮影ができません。
池側に面した障子からの柔らかい光を阿弥陀如来が纏い、余白の空間は暗くひんやりとしていて、神秘的で浄化されるような空間になっています。
断面も仏様と人それぞれに合わされた寸法になっています。
池の対面には薬師如来が安置される三重の塔があります。
山を背負った阿弥陀堂、池の西側、彼岸にお堂は配置され、阿弥陀如来は東が面(おもて)になるように安置されています。
春分、秋分の彼岸の中日には阿弥陀如来の後ろに太陽が沈んでいくようになっています。
諸先輩方と便利なものが世の中にあふれて見失いがちだけど、本当に必要なものを吟味し、選択するのが何事も大事なことかもしれないねと話をしました。
建築も性能や設備のスペックが重要と社会は動いています。
それももちろん大事ではありますが、どのような暮らしが紡ぎだされるのか、日々の小さな豊かさ、幸せののようなものを根本に考えるのがとても重要に思います。
ここ数年、激動の時代になっていますが、変わっていくもの、変わらないものを丁寧に整理しながら住まいをつくっていければと考えています。
帰りは吉祥庵でにしん蕎麦を頂きました。
奥には茶室があり、そちらで頂きました。
とても美味しいので、浄瑠璃寺に訪れる際は是非セットで立ち寄ってみてください。
-設計工房フウカ-
奈良県生駒市を拠点に主に住宅設計を中心に活動する一級建築設計事務所。
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