大和郡山の家Ⅱです。
今日、クライアントに家を引き渡すことができました。
はじめてお会いしたのが去年の２月。
おおよそ一年半が経ち、ようやくかたちになりました。
ハウスメーカーや工務店などを回られ家づくりを進められてきました。
「機能性や耐震性、省エネ性能も大事であるし、然しながら自分たちの感性を大事にしてデザインやプランニングも重視したい。コストもなるだけおさえたい。」
お会いした時にはそれらの要件の糸が絡まったような印象でした。
整理するには時間を要しましたが、ひとつずつ話し合いながら明確にしていきました。
要望を半分、周辺環境を読み込んだ自分なりの提案半分くらいのかたちで提案しながら、プランニング、予算を詰めていきました。
平屋に近いもの、主寝室１階案なども出ましたが、庭を最大限取るため寝室は２階に配置することにしました。
北側の森に向けるプランニングも検討しましたが、最終的には土地の形状、方角を素直に読み込み配置し、南東に庭を取り、それを囲むようなプランニングとしています。
玄関は自転車を置けるよう少し広めにとりました。
ホールを中心に右手に黒い扉の向こうがLDK、階段、トイレ左に向かうと水回りが配置されています。
LDKを30°角度をつけ、レベルの差を付けることで庭へのアイレベルが変化し、居場所ごとで多様なとらえ方ができるような空間を心がけました。
ナラ材と杉材を主に使用しています。
奥様の好きな黒色がところどころにちりばめられています。
ナラの突板の腰壁はリビング側からのAVボードも兼ねています。
キッチンはLIXILのリシェルを使用し機能性を重視しんがら、前面部分は石膏系のタイルを貼っています。
冷蔵庫は階段下のｽﾍﾟｰｽに収納することで、キッチンバックの収納がすっきり見せれるようにしています。
裏の森の景色も取り入れ、南の庭と、北の森の視界をつなげています。
リビングからダイニングを見たところです。
ダイニングから280ｍｍ下げ、庭とより近い部分に配置しています。
LDKはコンパクトなレイアウトですが、角度も振っていることもあり奥行きを感じ、面積以上に広さを感じます。
リビングの横には布団が二枚を敷き余裕がある程度の和室があります。
アールのついた少しゆとりのある敷居として、庭に向かって腰かけることができます。
階段を上ったところにあるフリースペース。
風通りのとても良い場所です。
奥様は美容師。カットスペースでお使いになります。
子供たちの遊び場になったり、これからの使われ方が楽しみです。
右の梯子をのぼると小屋裏収納につながります。
ﾌﾘｰｽﾍﾟｰｽの横には髪のカラーリングで薬品もつかうためステンレス製のシンクを付けています。
普段はトイレの手洗いとしての役目も兼ねています。
ガスの取り扱い説明を受ける一コマ。
忘れないように動画を取りながら説明を真摯に聞かれていました。
いよいよ新しい生活がはじまります。
お疲れが出ませんように。
週明けから植栽の工事が始まります。
木々が建築では埋めることができない間を豊かにしてくれます。
どきどきと嬉しさを感じる瞬間です。
-設計工房フウカ-
奈良県生駒市を拠点に主に住宅設計を中心に活動する建築設計事務所。
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