龍安寺に行ってきました。
雨上がりの朝。
樹々はより深く緑がかり、石畳みは艶やかな表情を出していました。
緩やかな傾斜の階段をのぼっていくと、庫裏に辿り着きます。
築地塀の向こう側の自然と石庭の対比。
昔は男山を借景とする庭で石庭は借景を引き立たせるための舞台装置であったそう。
庭と対峙する深い軒下空間が龍安寺の魅力だと思います。
床のレベルが徐々に庭に近づき、親密さを生み、空気感を一体にしています。
西側の苔生した庭。
庫裏からすぐに石庭に見せるのではなく、ぐるりとこちらを廻って、石庭、本尊に導くほうが演出効果が高いといったことが西澤文隆の「建築と庭」にも書いています。
これにはとても同意です。
桧皮葺の屋根は雨に濡れて輝き、銅板のような重厚さを纏っていました。
石垣にそって雨水が流れています。
水の音が心地良いです。
底には小さな石が敷かれて、雨水も地面に浸透させながら、飽和した分は川のようにながれていっています。
自然と一体となった設えにこの頃目が向きます。
緩やかに下りていくと鏡池に辿りつきます。
また季節、時間を変えて訪れたいです。
-設計工房フウカ-
奈良県生駒市を拠点に主に住宅設計を中心に活動する一級建築設計事務所。
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